院長コラム

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Doctor’s Column

「運動前のエネルギー補給はバナナやチョコがベスト」は本当か? 2020/3/30

市民マラソンでもよく用意されているバナナ&チョコレートだが…

フルマラソンは約42㎞を走り切らないといけないので、エネルギー補給が重要になってきます。

一流のアスリートは、足りない分をアミノ酸やブドウ糖などを入れたスペシャルドリンクで補っています。エネルギーが枯渇する30㎞を過ぎたあたりの給水所に置いておき、補給しているのです。しかし、私のような市民ランナーにはスペシャルドリンクはないので、自分で用意した栄養源を腰に巻いて走り、必要に応じて補給しています。

なかでも、バナナやチョコレートは即エネルギーになるので、運動前に食べると良いというのが常識になっています。ですから市民マラソンでも用意されていることがあります。これらは手軽で摂りやすいのですが、実際に走っているとエネルギーになるまで意外と時間を要し、効率が悪いことに気づいたのです。

効率よくエネルギーを摂るにはゼリーやペースト状のものがベスト

そこで、私は効率よくエネルギーが摂れる、ゼリーやペースト状になっている補食を用意しています。

私の場合、走る際に体重70㎏×約40㎞で2800キロカロリーが必要となります。このうち内臓脂肪とグリコーゲンによって2300キロカロリーのストックがあるので、最低500キロカロリーは補食しなければなりません。

私が用意している補食は、1個で約150キロカロリーあるので4個用意すれば600キロカロリーとなり、2300+600で2900キロカロリーになります。これを、15㎞を過ぎた頃から1個ずつ補給していけば、即エネルギーとなって余裕で走り切れます。

これは日常生活にも応用できます。忙しくて食事を摂れない状況になったときなどに、ゼリーやペースト状のもので栄養補給をすれば、効果的にエネルギーを摂取できるのです。常備しておくと、いざとなったときに役立ちます。

なお、マラソンではエネルギー補給とともに水分補給が大事になります。特に夏場は、しっかりと暑熱対策をしなければ乗り切れません。帽子やサングラスが必要なうえ、水のボトルを2本取って一本は給水、一本は頭や手にかけて走ります。これは、オリンピック強化委員会が推奨している暑熱対策の基本で、頭と手の平を冷やすと全身が冷えて効率が良いそうです。実際に、脱水予防にもなるので多くのアスリートが実践しています。

 

運動前のエネルギー補給はバナナやチョコがベスト?

→ ウソ

習慣にしよう!

  • マラソンに取り組む際には、十分な水分補給をし、補食を摂りましょう。足が止まることなくゴールすることができます。
  • ゼリーやペースト状のものを食べると効率よくエネルギー補給ができるので、外出の多い人はカバンに入れておきましょう。

 

この記事の執筆者 院長 永野 正史

三井記念病院内科腎センター勤務、敬愛病院副院長を経て2003年 練馬桜台クリニック開業。

山田太郎